熱制御研究

先端材料の熱物性解明のための先進熱物性計測技術の開発

先端スマート材料を熱工学的に応用するためには熱伝導率や放射率などの熱物性情報が不可欠となる。従来の古典的な熱物性計測方法では測定できない先端材料の特異な熱的性質を明らかにするため,新しいアイデアに基づく熱物性値計測技術の開発(特に熱伝導率,ふく射物性)を行う。これまでは熱物性研究としては,熱拡散率異方性分布同時測定法,全半球放射率・比熱同時測定法,熱電性能指数同時測定法,多孔体細孔半径・浸透率同時測定法など,新しい測定手法の提案・装置開発を行い,高熱伝導グラファイトシート,炭素系複合材料,熱電酸化物,ポーラス高分子等の未知なる熱物性を明らかにしてきた。

主な研究テーマ

マイクロスケール多孔体内熱流動現象の解明に基づく熱輸送デバイス

近年,熱エネルギーの有効利用が強く望まれており,蓄熱,熱電変換,地熱利用などの要素技術が研究されているが,最終的なシステムとして,それらを繋ぐ「高効率熱輸送技術」の創出が不可欠となる。当研究室では熱輸送に毛管力駆動型熱輸送デバイス(ループヒートパイプ,LHP)を用いることを提案し,そのキー技術となるマイクロスケール多孔体内の気液相変化素過程の解明から物理モデル化,最適相界面構造の提案,多孔体特性評価,LHP設計モデルの構築,性能実証に至るまで幅広く行っている。

主な研究テーマ

次世代宇宙機熱制御技術の研究開発

宇宙機の曝される熱環境は,極低温,高真空,微小重力と,地上とは大きく異なるため,熱設計は困難である。熱設計は宇宙機の性能と寿命を大きく左右するため極めて重要であるが,日本は世界的に大きく出遅れており,熱制御技術の向上が急務である。当研究室では,将来的に小型・高密度実装化される宇宙機の新たな熱的諸問題に対して,自律型吸放熱デバイス,蓄熱パネル,二相熱流体デバイスなど,先進機能性材料を応用した独自のアイデアで,無電力でありながらアクティブに機能する新たな熱制御方式の提案,研究開発を行っている。また,宇宙機のシステム熱設計やプロジェクト参画により実践的な研究開発も行っている。このように,宇宙機熱制御に関して基礎から応用に至る総合的取り組みで,宇宙機熱制御分野への貢献を狙っている。

主な研究テーマ